第3章 トゥモロー、号泣する

第0章 トゥモローはなにをして、自由で豊かな暮らしを手に入れたのか?
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ネットワークビジネスが、
全くうまくいかなかったボク。
そんなときに、尊敬するメンターに、
こう言われたんですね。
『大事なのは、結果じゃなくって、プロセスだよ』と。
「結果(=年収)ばかりを求めているから、おかしくなる。
富士山の頂上に立つことが目的だったら、
ヘリコプターで頂上に運んでもらえばいいってこと。
でも、自分の足で登るから、
頂上からの景色に感動できるんだよ。」
これを言われた時、
頭をハンマーで殴れらたような衝撃を受けたんです。
目が覚めた瞬間でした。
そして、それから、リーダーシップや人間関係を、
一から学び始めました。
当時、特に学びになったのは、
本田健さん著
『ユダヤ人大富豪の教えー再びアメリカへ編ー』でした。
これを読んで、自分がいかに、
偏った精神状態にいたのか。
心の悲鳴を聞かずに、不安を隠して、
突っ走ろうとしていたのかに気づきました。
本を読みながら、
涙がボロボロとこぼれ、
止まりませんでした。
そのことで改めて、自分にとって大事な『プロセス』って、
なんなんだろう、って考え始めたんですね。
人気連載コミックの「HUNTER × HUNTER」の中で、
主人公の父、ジン=フリークスが、
息子のゴンから
「ジンの欲しいものってなに?」と聞かれて答えた、
名言があります。
ボクはこの言葉が大好きです。
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ゴン「ジンの欲しいものってなに?」
ジン「ん~~~~~。今目の前にないものだな。
オレがハンターになろうと思ったのは、当時、
俺が行きたかった場所にはいるのに、
ハンターが一番現実的だったからだ。
(中略)
15の時に特定非営利活動法人を設立して、
王墓の調査と修繕を行った。
その前のライセンスを取得してからの2年は、
ずっとネットで考古学マニアのサイトやブログ巡りさ。
『金も名誉もいらないからただ真実を知りたい』って変わり者で、
さらに口が堅くて信頼できる連中が
法人設立のため10人くらい必要だったからな。
俺が素姓と計画を打ち明けたら、連中は、
法人設立に関わる雑事を進んでこなし、
なけなしの生活費から寄付までしてくれた。
念願かなって王墓の中に足を踏み入れた時、
オレが一番うれしかったのは、
ずっと願ってた王墓の『真実』を目の当たりにしたことじゃなく、
いっしょに中へ入ったそいつらと、
顔を見合わせて握手した瞬間だった。」
ゴン「(笑顔)」
ジン「そいつらは今も無償で役員をしながらオレに生きた情報をくれる。
この連中と比べたら王墓の『真実』はただのおまけさ。
大切なものは、ほしいものよりも先に来た」
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どうです?
かっこいいでしょ、ジン。
ボクはこのジンが言っている生き方が、
本当に『豊かな生き方』だと思っています。
メンターにその一言を言われたからというもの、
目標はあくまで目標(=目安)として、
ボクは、『プロセス』に重きを置くようになりました。
自分の、
「教えるのが好き」
「ビジネスが好き」
という才能を活かして、
「お金になろうがなるまいが、
まずは人の役に立とう」
とブログを立ち上げたんです。
最初は、
なにが役に立つのかわからなかったのですが、
人気ブログの見よう見まねで、
記事を更新し始めました。
とにかく自分が知っていること、
仕事術のティップスや、成功法則など、
これまで自分が学んできたことを、
毎日書いていくことにしたんですね。
当時はまだ会社員でしたから、
通勤も含めて毎日10時間は、
会社のために使わなければいけません。
残りの時間で、
ビジネスを立ち上げていかなくてはいけません。
そこで、早寝早起きを習慣にしました。
また、隙間の時間なども有効に活用できるよう、
毎日の時間管理をしっかりとつけるようになりました。
毎朝5時に起きて、ブログを書き、
節約のためにお昼ご飯用におにぎりをにぎり、
お昼のランチ時間も一人で時間を過ごして、
音声教材を聞いて勉強をしたり、
これからの方向性を考える一人会議をしたりしました。
夜に飲み会に参加して、
時間とお金を無駄遣いするのも辞めました。
息抜きや、誰かといられる時間があるなら、
どうでもいい人ではなく、大切な人とだけ、
過ごすようにしました。
そうこうするように、
徐々に、ボクのブログに人が訪れるようになりました。
少ないながらも、
コメントも書いてもらえるようになりました。
一歩一歩、自分がやっていることが、
なにかの『プロセス』になっている、
という実感を感じることができました。
4ヶ月間、その毎日を続けました。
朝5時起き、毎日ブログを書く。
それがボクの中での、最優先プライオリティでした。
ブログの一日最高アクセスが、200を超えたとき、
初めて、
「時間管理をテーマにしたセミナー」を開催してみよう!
と決心したんですね。
ドキドキしながら告知文を書き、
ブログに公開したのを覚えています。
人になにかを教えてお金をもらうのは、初めてのこと。
参加費は1000円。
この価格にした理由は、
とにかく最初は、利益が出なくてもやることに意味があるだろう
ということもありましたし、単純に、
自信がなかったこともありました。(;´Д`A
告知してみたところ、
なんと5名の方が参加してれました。
いやー。本当にうれしかったなあ。
初の売上、5000円。
ボクが初めて、
「自分で集客し、自分で商品をつくり、自分で提供した」
瞬間でした。
会場費に3000円払ったので、
利益は2000円。
ブログを書いてきた毎日や、
セミナーのコンテンツをつくった時間などで換算すると、
時給数十円だと思います。
効率で考えていたら、
やっても意味がないようにも見えます。
でもボクはこのとき、初めて、
「自分の人生を自分でコントロールした」
という実感を手にした瞬間だったんですね。
でもそこからスタートしたんです。
今では
海外と日本をデュアルライフして、
セミナーを開催したら、
即日満席にできるくらいになりました。
それもこれも、この『第一歩から』なんです。
『信頼残高』という言葉があります。
あなたが築き上げた信頼が高ければ、
あなたの商品を買ってくれる人もいるでしょうし、
ビジネスチャンスを持ってきてくれる人もいるでしょう。
売上を目指してしまうと、
「どうやったらお金をはらってもらえるだろう?」
「なにをしたら儲かるだろう?」
という考え方になりがちです。
それよりも、
「信頼してもらうには?」
「役に立つには?」
「いい気分になってもらうには?」
ということを考えるほうが、
いい『プロセス』だと思いませんか?
『信頼残高』を増やす、
っていう生き方をしていくと、
人生が豊かになっていくわけですね。
ボクは収入ではない
「なにか」を追いかける人生こそが、
21世紀のこの世界を豊かに生きていく、
コツだと思っています。
次回、最終話。
こんな時代だからこそ、
どんな生き方や、どんなビジネスがいいのか、
具体的な話をしたいと思います。