濃いコミュニティのつくり方

こんにちは。
トゥモローこと、橋口友比古です。
AKB48の総合プロデューサーとして有名な、
秋元康氏は、
コミュニティの作り方の手順について、
こう語っています。
「まず、カルピスの『原液』をつくること。
薄めるのは、いつでもできる」
この一言、深いですよね。
AKB48は、
「会いに行けるアイドル」として、
劇場で毎日公演を行うところから、
スタートしました。
もちろん秋葉原のアイドル劇場ですから、
お客さんは、一般的に見れば、
「異常な集団」です。
女の子の曲に合わせて、
応援の掛け声を振り付きで考え、
ぴったりとそれに合わせるわけですから。
でも秋元康は、まずその、
「異常な集団(=濃いコミュニティ)」を、
つくるべきだと考えているわけです。
大ヒットを飛ばすことを考えると、
ついついボクらは、マニアックではなく、
「一般受け」しそうなものと考えてしまう。
つまり、なんとなく「薄めたカルピス」を
作ろうとしてしまいます。
でも、秋元さんは、
「薄めたカルピスが、
一気にヒットする確率は、低い」
と考えている。
彼の
「まず、カルピスの『原液』をつくること。
薄めるのは、いつでもできる」
から、それを読み取れます。
つまり彼は、
1、『濃い原液』をつくって、
↓
2、それを薄める(一般に広げていく)
という手順のほうが、
『再現性が高い』と考えているわけですよね。
数々のヒットを飛ばして来た秋元さんだけに、
説得力があります。
では、
「濃い原液(=結束の強いコミュニティ)」は、
どうやったら作れるのか。
これについて、
「SHOWROOM」という、
アイドルストリーミングサービスで、
圧倒的にシェアを取りつつあるサービスをつくった、
前田裕二さんが、
興味深い考えを著書の中に書いています。
それが、
「結束の強いコミュニティは、『余白』によってつくられる」
っていうこと。
例えば、地方のスナックは、
見た目、さびれたふうなのに、なかなか潰れない。
なぜなら、常連客(=濃いコミュニティ)を
持っているから。
この常連客は、そのお店を、
もはや「我が家」のような感覚で見守っているわけだけど、
それはママに、『余白』があるほど、
深まる、ということ。
余白とは、違う言葉で言えば、
「ツッコミどころ」「未完成さ」のこと。
前田さんが言っているスナックでは、
ママがお客さんと一緒に飲んで、酔いつぶれて、
しょっちゅう寝てしまうんだそう。
そうすると、常連客は、
自分のお酒を自分でつくる。
飲んだグラスを洗う。
新規のお客さんが来たら、対応してあげる。
一度、クセの強いお客さんとママが、
取っ組み合いの喧嘩になったときがあって、
そのときも、他のお客さんと一緒に、
それを止めたりして。
そのクセの強いお客さんは、
みんなの中で、暗黙の『共通の敵』になったり、
その事件が、
その場にいた常連客同士では、
「これは俺たちの胸のうちに閉まっておこう」
なんていう『共通の秘密』になったりして、
どんどん結束が高まっていったそう。
そうやってより、
「自分の場所」になっていくんだそう。
スナックの場合、こういった、
「余白(=未完成さ・ツッコミどころ)」があることによって、
いつのまにかその場所が、
「自分が守っている場所」になり、
そこに愛着を持ち始めるわけです。
コミュニティができていくための、
最初の必要要素が、
「余白」が必要なんだそう。
実際、前田さんのやっている、
「SHOWROOM」という、
アイドルのライブストリーミング再生で、
人気になっている女の子も、
『余白』をつくるのがうまい子だそうです。
一人は、
「なにがあっても必ず朝5時30分からストリーミングをします」
と宣言しているそうですが、
しょっちゅう寝坊するそうなんです。笑
髪の毛ボサボサの、
むくんだ顔・すっぴんで、
あわててストリーミングを開始することもしょっちゅうだそうですが、
その『余白(=ツッコミどころ)』が功を奏し、
どんどん人気が膨らんでいっているそうです。
ビジネスをするというと、
「いかに完成されたレベルが高いものをつくれるか」
を重視してしまいがちですが、
今の時代、大事なのは、
「自分の居場所になれるものを提供すること」。
完璧なものではなく、
未完成なものを共有していくことが、
コミュニティづくり成功の秘訣なんですね。
今回、ボクがクラウドファンディングでやりたいのも、
『未完成のところから、みんなでつくっていきたい』からなんです。
昨日お送りした音声、
◎トゥモローのアジア上陸作戦
『どうやってフィリピンのジャパネットたかたをつくるのか』
ぜひ聞いてくださいね。
熱い想いだけでなく、
トゥモローの過去やビジネスの着想の仕方、
アジア市場の可能性まで話したので、
めっちゃ盛りだくさんです。笑
・トゥモローがやっていることに興味がある
・とにかく学んで、成長したい
・アジアの攻め方を研究したい
・ひとりビジネスの枠を飛び出したい
っていう人は、特に聞いてもらえれば。
<音声の内容>
・多くの起業家が知らずに「消えて」いく、『パラダイムの転換』とは
・トゥモローから見たマニラの魅力
・アジア諸国のどこが狙い目なのか
・人口統計学的に、実はタイはすでに「これから伸びてくる国」とは言えない
・発展途上国の中で、フィリピンだけが唯一、採用している国家ビジネスモデル
・ドゥテルテ大統領から学ぶリーダーシップ
・神田昌典さんは、なぜ日本でマーケティングの「権威」になれたのか
・フィリピンが一億総中流社会になるときに生まれるビジネスチャンス
・「通信販売が成功する」と言い切れるワケ
・日本の市場に起こっている、見えない『パライダイムシフト』とは
・クラウドファンディングは、資金調達のツールではない
・お客さんから、セカンドクリエイターの時代へ
・トゥモローのクラウドファンディング、詳細
・みんなが受け取れる貴重な体験について
◎トゥモローのアジア上陸作戦
『どうやってフィリピンのジャパネットたかたをつくるのか』(72分)
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音声を無料で聞くには、こちらをクリック
→ https://goo.gl/8nu7T3
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それでは。